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山行報告:戸台川アイスクライミング

伊那〜戸台口〜赤河原


ルート図

行程

  • 2月21日 浜松=伊那市=戸台口―丹渓山荘
  • 2月22日 舞姫の滝
  • 2月23日 駒津沢
  • 2月24日 歌宿沢横の枝沢
  • 2月25日 ―戸台口=浜松

メンバー

ヘイキ、青木(賢)


冬にヘイキさんと、戸台川にアイスクライミングにいってきた。この冬は、氷結状態が良かったと思うが 2月となっては谷は既に雪に埋まっていてアプローチが大変だった。

text:青木 photos:青木


2月21日 晴れ

浜松7:00=伊那市15:30=戸台口18:00―丹渓小屋21:00

飯田線で伊那へ向かう。飯田線は、駅の数が非常に多く、鈍行を使う我々の場合非常に時間がかかる。 伊那から、バスを乗り継いで戸台へ向かうが、バスは戸台口までは行かない。 バスの運転手の好意でバス停から少し進んだところまで乗せてくれたが、そこから戸台口までは歩くしかない。 1時間ほどで戸台口に到着し、戸台川の川原に降りる頃には暗くなる。 月明かりの中、トレースをたどる。アイスクライミング道具を満載した我々のザックは重く、 自分はさらに500mlのビール6本を持っていたため辛かった。 丹渓小屋は見た目はぼろいが、戸を開けると中は結構きれいで、中にテントを張りかなり快適だった。

月明かりのアプローチ


2月22日 快晴

起床11:00−出発11:30−舞姫の滝−小屋17:00

疲れていたし、就寝が遅かったので遅い起床となった。舞姫の滝は本谷をつめてすぐのところにある。 下部はノーロープで越えた。F3が核心で右と左に2本の滝がかかり上部で合流している。 ここは右を選び、ヘイキさんがリードするが途中から垂直になる部分で行ったりきたりして結局降りてきた。 リードを交代し、スクリューを何本か決めて何とか越える。 ヘイキさんに上がってもらって、終了となった。 この滝は南側に面しているため、日中は陽が当たって暖かい。


2月23日 曇り後雪

起床5:00―出発6:40―駒津沢取付き12:40―F1の下16:00―小屋18:30

この日は駒津沢に行くことにした。本谷をつめるが、終始膝辺りのラッセルでアプローチに1〜2時間半のところが 6時間かかった。アプローチで七丈ノ滝沢、象の鼻が見え、登攀意欲をかきたてられる。 本谷F1は左側の傾斜のないところを選んで登る。F2は滝の釜が出ていて、落ちたら水に浸かってしまう。 ヘイキさんが右側から登って越えた。この辺りから雪が降り出した。 駒津沢はF2を越えてすぐ右側にあり、取付きに着いた頃には吹雪となって寒かった。 時間的にF1が精一杯ということで取付きに荷物を置いて、休憩もせずに僕がリードで登り始めた。

F1は70mのスケールで傾斜はおおむね70度くらいであまりない。 安定する所に部の食いつきの悪いスクリューをセット、新品スクリューはセットする体勢が悪いところに使い慎重に登る。 風雪が激しく、足元のヘイキさんが見えなくなる。 ランナウトの恐怖は、吹雪にかき消されてしまった。 登りながらこれこそ自分がやりたかったクライミングだと思い、思わずニヤついてしまう。 途中の氷の安定したところに、アンカーを作りヘイキさんに上がってもらう。 この頃には、吹雪もやんできていた。 スクリューで作った支点に不安もあったが、大丈夫だった。 そのまま、ヘイキさんが上まで抜けて終了し、懸垂2回で取付きに戻り、同じ道を小屋に戻った。 駒津沢F1の写真が手元なく、ヘイキさんからもらったら後でアップします。

アプローチ
本谷F1
本谷F2
本谷F2の懸垂

2月24日 晴れ

丹渓山荘―歌宿沢横の枝沢―林道―小屋

歌宿沢に向かったが一本手前の沢を登ってしまった。 途中で間違いに気づいたもののそのまま抜けてしまうことにした。 登っている途中、後ろに見える鋸岳がきれいだった。 雪に埋まった沢をラッセルしていくと、林道につき、少し下って本来登る予定だった歌姫の宿という滝を見に行った。 滝は林道のすぐそばにかかっている。林道から見えた、甲斐駒もきれいだった。 林道から小屋へと下る夏道沿いに下って、小屋に帰った。


2月25日 晴れ

丹渓山荘―戸台口=伊那=浜松

晴天のもと戸台口まで歩き、足が痛かったのでタクシーを呼んで町の温泉へ入り、バスに乗って駅へ。 再び、飯田線で帰った。

町の温泉にて

総話

アイスクライミングのやる気のある2人で、12月の黄蓮谷に引き続き2月の戸台へ行き、 なかでも駒津沢F1は怖くもあり楽しくもあり、特にアイスに対するやる気があった当時の自分にとって充実したクライミングをすることができた。 アイスはやはりフォールが恐ろしく、万人にお勧めできるものではないが、 リーシュレスにぶら下がるにしても、人口壁でガバを持っているようなものなのでフリーができれば楽勝だろう。 事実、アイスのコンペではアイスの経験が少ないにもかかわらずフリークライマーが活躍しているわけで、 アイスにおいてもフリーの実力が有用ということだろう。 つまり、我々のような学生にもチャンスがあるということだ。 事実、フリーの実力の落ちたこの冬の自分でも、リードできるくらいなのだから、 フリーを鍛えたらどうなるのか、楽しみでもある。 ただ、不確定要素の多いアルパイン的なアイスに今後も取り組むかどうか不明ではある。 赤岳鉱泉の人工氷曝ならば、安全に単純にフィジカル的に楽しめるので今度皆で行こう!!


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