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登攀合宿'03 剱岳


つかの間の晴れ間 チンネが見えた 登攀合宿'03 剱岳

2003年8月24日〜9月2日
メンバー 青木睦佳(農3)、河合晴美(農1)、中岡稔充(OB)


8/24(日) 曇のち雨
  静岡10:00〜17:00扇沢 前回に引き続き青木のスターレットにて扇沢へ。明日の始発で黒部ダムへ。


扇沢からアプローチ 丸山東壁 8/25(月) 曇のち雨
  7:30出発〜7:50黒四ダム〜14:30ハシゴ谷乗越〜16:30真 砂沢
7:30の始発で黒四ダムへ。途中、丸山東壁なんかを見つつ進む。内蔵助平は焚き火跡もあり、良いテン場な感じ。ハシゴ谷乗越から雨が強くなる。みんな結構疲れて、ようやく真砂沢に到着。


雪渓を登る 8/26(火) 雨
  9:30出発〜15:00熊ノ岩
朝、雨が強く出発を遅らせる。この日は三ノ窓まで行く予定だったが、熊ノ岩までとなった。テントにタープを連結させて張った。この方法は雨の日はかなり快適でお勧め。中岡さん持参のポールが役立った。信州大パーティーが定着していた。雨の中焚き火をしていた。


2日かけて熊の岩へ 八ッ峰Y峰Cフェース富山大ルート 同ルート上部 八ッ峰下部
8/27(水) にわか雨
  10:00出発〜11:00八ツ峰六峰Dフェース富山大ルート取り 付き〜13:50Dフェースの頭〜15:40帰幕
今日も雨っぽい天気。少し壁が乾くのを待ってから出発。登り自体は特に問題なく快適に終わる。オールリードさせてもらい気持ち良かった。中岡さんは前回の上ノ廊下の捻挫がひどく、参加が危ぶまれるほどで、腫れがひどくクライミングシューズが履けない為登山靴で登っていたが問題ないそうだ。昔はみんな登山靴だったんだもんなあ。ちなみに僕は今回地下足袋で入山したが、雪渓、さらには雨で足がとても寒い。キックステップが効かないので雪渓の降りと特にトラバースが怖かった。良い訓練にはなるとは思うが。はるちゃんはフォローの最中怖いといっていたが、見る限り問題なさそうだった。中岡さんに借りた「ファシル」というエイト環とジジを合体させた様なビレイ器はなかなか使いやすい。なにより手を離せるのが良い。三人パーティーでは同時に二人をビレイするのでとても役に立った。


テントにタープ連結、快適だった。毎日雨だったから。 8/28(木) 雨
  沈殿
三時起床も雨で沈。本を読んで暇つぶし。雪渓でプリンを作った。


8/29(金) 曇のち雨
  5:00出発〜6:00池ノ谷乗越〜6:30三ノ窓〜9:30中央チムニー取付〜12:10中央バンドGチムニー〜14:00登攀終了〜15:40帰幕
三時起床。壁は濡れてそうだが、雨が降っていないのでとりあえず出発。三ノ窓でガスの晴れるのを待つ。中央チムニーへ向かうが、ガスっているしなかなか取り付きが分からない。一度取り付きを間違えてしまった。中央チムニーは所々濡れていたが、ナチュプロがいろんな所で使え、快適だった。Gチムニーもステミング使ったりして短いけど楽しめた。チンネの頭で田丸さんに電話を掛けるが繋がらなかった。結局合流することが出来なかった。剣沢で僕らを探したらしい。申し訳ない。チンネの頭で雨となった。


8/30(土) 曇のち雨
  出発〜11:30八ツ峰六峰Aフェース魚津高ルート〜13:00終了〜 14:30帰幕
7:40起床。昨日からの雨で壁はびしょびしょ。十時過ぎまで待って、壁が乾いてきたのでAフェース魚津高ルートに向かう。といってもAフェースのトポを持っていなかったので適当に登れそうなルートを見て準備していたら信州大の人に「魚津高ですか?」と言われて初めて知った。このルートは初めの2ピッチがなかなか面白かった。岩も硬くて快適。ピッチ数も少ないのですぐに終わってしまうのが残念だ。登攀終了後は取り付きでボルダーをして遊んだ。


8/31(日) 雨
  沈殿
信州大の人たちも帰っていった。僕たちも明日帰るだけだが。


9/1(月) にわか雨
  熊ノ岩〜真砂沢〜ハシゴ谷乗越〜黒四ダム〜扇沢
今日は帰るだけ。来た時よりも雪渓が大分溶けている。ハシゴ谷乗越からが長く感じた。はるちゃんはかなりへばっていた。最後は足が上がらず階段を膝で登っていた。荷物も最後まで持ったし良く頑張ったと思う。バテながらも足が上がらない自分に受けていたのですごいなあ、なんて思った。黒四ダムからのトロリーバスには最終の一本前のに乗れた。さすがに静岡まで運転はつらいので今日は扇沢に泊まる。


9/2(火) 曇
  扇沢〜静岡
山に入っていた間はずっと雨だったが、今日は曇くらい。降りるに従ってなんだか晴れてきたような気もする。


総括
チンネをがんがん登る予定だったが、結局登ったのは富山大ルート、中央チム ニー〜Gチムニー、魚津高ルートの三本のみになってしまった。とにかく毎日雨で、当初の予定どうり剣沢にベースを置いたらもっと登れなかっただろう。熊ノ岩は水もあるし八ツ峰は目の前だしチンネも近いし最高だ。落石もほとんど気にならないと感じた。ただ、当たり前だが幕営指定地ではないので控えめに利用したい。今回は時期が遅いせいもあり、僕たちと信州大の2パーティーしかいなかったが、お盆の時期なんかはテントが張れないかも知れない。八ツ峰のルートはどれも短いのでここからなら何本か継続すべきだろうと思う。今回はすべてリードさせてもらったが、はるちゃんにもリードさせても良かったなと少し反省。頂上にも立っていないし質、量ともまったく満足出来る物ではなかった。次回来るときは、車利用なら朝静岡を出発して、その日のうちに内蔵助平まで入り、次の日に熊ノ岩に入ればアプローチがかなり楽になる。室堂からよりもかなり安く入ることが出来るし、それほどアプローチも大変ではない。おすすめです。とにかく熊ノ岩からならがんがん登れるのでまた行くときは利用したいと思う。少し後ろめたいので、ゴミ拾いでもして自分で納得しよう。今回はあいにくの天気だったが、やはり剱は良い。アルペンムードとはまさにここのためにある言葉だと思う。冬に剱に入れるように強くなりたい。八ツ峰を見ながら冬の八ツ峰を想像し、勝手に興奮する自分がいた。また剱に来よう。

(文責 青木)


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